蒼き団長 ドギラゴン剣の歩み

 あららぎ(@araragi_kyk46)

近頃数々のCSや公式大会等で多くの結果を残しているデッキがある。
最も有名なのは今年3月に行われた「デュエル・マスターズ 全国大会2017 日本一決定戦」にて優勝したものだろう。


そう。火水t光ドギラゴン剣、通称赤青ドギラゴン剣である。

2016年5月28日に発売され瞬く間に環境入りし、今なお環境に君臨し続ける蒼き団長 ドギラゴン剣というカード。
デッキタイプはカラーリングだけでも火水、火水t光、火闇、火水闇、火自然闇、火水自然、4c、5cと多く更には霊峰、成長、トゥリオとその時々で姿を変えている。
では何故こんなにも長くドギラゴン剣というカードが使われ続けているのか。その歴史を紐解いていこう。

そもそもドギラゴン剣ってどんなカード?

歴史を知る前にまずはカードそのものを知っておかねばなるまい。多くのプレイヤーが嫌と言うほど知っているとは思うが今一度確認してみよう。

蒼き団長 ドギラゴン剣

多色かつコスト8という重量級カードのような一面を持ちつつも多くの優秀な革命チェンジ元から革命チェンジすることでゲームを決めきってしまうほどのカードパワーを持つ、まさに「主人公カード」と言って差し支えないだろう。
絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒートMの悪魔龍 リンネビーナス、はたまた勝利のガイアール・カイザー超戦龍覇 モルトNEXT、最近では”龍装”チュリスなど多種多様なカードから飛び出し、勝利のアパッチ・ウララー音精 ラフルルリュウセイ・ジ・アースなど、これまた多種多様なカードを連れて来る。
しかし何と言ってもその爆発力を影から支えるのは「自分の多色クリーチャーすべてに『スピードアタッカー』を与える。」。
この一文ではなかろうか。
百族の長 プチョヘンザのタップイン、時の法皇 ミラダンテⅩⅡの条件付呪文コスト踏み倒しなどと同様にファイナル革命と噛み合った能力がカードパワーを何倍にも膨れ上がらせるのだ。

実はこのカード、開発初期段階ではコスト踏み倒しの上限が6ではなく7だったという話があったそう。今のテキストになって世に送り出されても開発者本人の口から「強くし過ぎたカード」として即答されるほどなのだから開発陣の吟味がなければ今頃デュエル・マスターズというゲームがどのようになっていたかは想像に難くない。

カード紹介もこの辺にしていよいよ本題へと迫っていこう。

ドギラゴン剣、そのカードの変遷

革命ファイナル第一章 ハムカツ団とドギラゴン剣

当時猛威を振るっていた赤単レッドゾーン、モルトNEXTを筆頭に刃鬼、星龍デリート、黒単ヘルボロフ、イメンループなど多くのアーキタイプが存在していた。
そこに新たなる刺客が突如として現れた。

新たなギミック「革命チェンジ」を引っさげ冒険妖精ポレゴンスナイプ・モスキートお目覚め メイ様といった1コストクリーチャーから二族 ンババへと革命チェンジ、そして次元の霊峰によって引っ張ってきた蒼き閃光。成長バスターと呼ばれるデッキが生まれた瞬間である。
更に時を同じくして異なる姿をも見せた。勇愛の天秤で手札を潤し、ボーンおどり・チャージャーネクスト・チャージャーから4ターン目に絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒートから蒼き団長 ドギラゴン剣
蒼き団長 ドギラゴン剣勝利のアパッチ・ウララー勝利のリュウセイ・カイザーによって組まれる計6打点、更には禁断~封印されしX~から禁断解放した伝説の禁断 ドキンダムXも追加され当時のトリガーでは裁ききることが難しいほどにクローシス(火水闇)バスターというデッキは安定感、爆発力のあるデッキとして完成されていた。

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しかしながら安定した革命チェンジ先が二族 ンババしかいなかった成長バスターは勢力を伸ばしきれず代わってボルシャック・ドギラゴンメガ・マナロック・ドラゴンを搭載した赤黒カウンターバスターが台頭してきた。
勝利のアパッチ・ウララー次元の霊峰に注目が集まりそれと同時に勝利のアパッチ・ウララーから呼び出せるアクア・アタック<BAGOOON・パンツァー>紅蓮の怒 鬼龍院 刃などが急激に高騰したのも今では懐かしく感じる。

革命ファイナル第二章 世界は0だ!!ブラックアウト!!

ドギラゴン剣ばかり注目されたが時を待たずしてS級原始 サンマッドによって勃興した緑単ループやタイム3 シド音精 ラフルルと共に青白サザンが環境上位に上がりまさに群雄割拠のデュエマ戦国時代を迎えていた。

世界は0だ!!ブラックアウト!!の発売からわずか3日後に行われたDMGP3rdでは、3位に強力なロック性能で定評がある時の法皇 ミラダンテXⅡを一躍有名にしたNEXミラダンテ、中部の強豪WINNERS勢14人が使用しTOP64に5人も進出したことでWINNERSの名を世間に知らしめた赤白ジョバンニ等数多くのデッキのお披露目の場となった。

しかし優勝は下馬評通り赤黒カウンタードギラゴン剣。世界は0だ!!ブラックアウト!!に収録されたスクランブル・チェンジを新たに加えメガ・マナロック・ドラゴンから相手の動きを縛りつつ猛攻を仕掛けられるようになり、より環境は高速化の一途を辿る事となった。
GP優勝に止まらずドギラゴン剣というデッキタイプ自体も勢力を増やしていった。
単騎ラフルルのコンビで席巻した単騎連射 マグナム音精 ラフルル、単騎ラフルルを呼び出すMの悪魔龍 リンネビーナス、実質トリガー付き2コス3ハンデスの裏切りの魔狼月下城など様々なギミックを搭載した5cドギラゴン剣、そして強豪プレイヤー達の英知が集結した通称ミスプラバスター。
残るアーキタイプも赤青、赤青t白、トゥリオを残すのみというくらい多くのDMPを魅了し多くの結果を残してきた。

この時期に「DXデュエガチャデッキ 銀刃の勇者 ドギラゴン」が発売され収録されていたリュウセイ・ジ・アース蒼き団長 ドギラゴン剣百族の長 プチョヘンザの革命チェンジ元として優秀でありこれもドギラゴン剣の強化の一因となった。

革命ファイナル最終章 ドギラゴールデンvsドルマゲドンX

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RevF環境最終章ではドルマゲドンX時の秘術師 ミラクルスタープラチナ・ワルスラSDの博才 サイバーダイス・ベガステック団の波壊Go!など今なお一線級で活躍する優秀なカードが多く輩出された。
革命ファイナルシリーズでは多色にスポットが当てられその最終章ということもありドギラゴン剣にはそれまで以上に追い風が吹いていた。

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しかしながら発売から1ヶ月経った時新たな殿堂施行があり絶叫の悪魔龍 イーヴィル・ヒートメガ・マナロック・ドラゴンの2枚が殿堂入りしたため力を失い、それを尻目に密かに力を蓄えていたレッドゾーンデッキ、通称バイクやベイB ジャックの登場により蛇手の親分! ゴエモンキーの殿堂すらも痛手と感じさせない程に強力になった緑単ループが猿ループへと姿を変え復権した。
それを象徴するかのように「デュエル・マスターズ 全国大会2016 革命ファイナルカップ」での本戦出場者20人の中でドギラゴン剣は母数1、TOP8にその姿を現すことはなかった。

新1弾 ジョーカーズ参上!!

パック内容が公開された瞬間からデスマッチ・ビートル異端流し オニカマス、そして洗脳センノー。この3枚の踏み倒しメタにDMPの注目が集まった。直後に行われたDMGP4thではその影響もあってかドギラゴン剣はベスト32に3人とメタの前に屈した。
しかしながら昨日の敵は何とやら、赤黒剣が失墜していく中異端流し オニカマスすらも傘下に加えDの博才 サイバーダイス・ベガステック団の波壊Go!単騎連射 マグナム音精 ラフルル、そして異端流し オニカマスといった多くの武器を持って再びクローシスバスターが舞い戻った。
桜風妖精 ステップルもこの弾で登場しデアリバスターやシータ(火水自然)バスターなど自然が入るデッキにはほぼ必須と言われるほどに採用された。
しかし異端流し オニカマス洗脳センノーといった踏み倒しメタに抗う術が少なく環境トップへ上り詰めることができず、カードパワーの高いモルトNEXTや対応力の高いハンデスなどがトップメタとなった。

新2弾 マジでB・A・Dなラビリンス!!

新たな種族、ジョーカーズとビートジョッキーが目を覚ます中この弾でも産声をあげる者達がいた。

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グレート・グラスパー率いるグランセクトである。
猛威を振るっていた猿ループもS級原始 サンマッドアラゴト・ムスビ大勇者「鎖風車」が殿堂入りしたことで「超CS in 熊本」を最後に環境から退き、超連鎖類連鎖目 チェインレックスと共に龍芭扇 ファンパイによって相手をLO(ライブラリアウト)へと誘う通称チェイングラスパーが突如として環境に現れた。

また「超CS in 熊本」にて4位と大衆の予想を裏切る形となってしまったもののモルトNEXTが持ち前のスピードとパワーでスクランブル・チェンジの殿堂入りをもろともせずトップメタに君臨し続け日本全国で暴れまわった。

その圧倒的な力に対抗することができずドギラゴン剣は「超CS in 熊本」では優勝、3位含めベスト32に5人とかなりの好成績を残したにも関わらずしばらく息を潜める形となってしまった。

新3弾 気分J・O・E×2メラ冒険!!

水上第九院 シャコガイル天風のゲイル・ウェスパー赤攻銀 マルハヴァンの登場により緑t青ゲイルウェスパーと白緑メタリカが環境に顔を出し後者はモルトNEXTと肩を並べるほどに強力なデッキだった。
しかし横に大きく展開するデッキが増えたことでドギラゴン剣が再び呼吸を始めた。

超CSの時期からジョーカーズ、異端流し オニカマス等のメタとして採用されていたが白緑メタリカの流行によってより活躍の場が広がった。

更に10月21日、いよいよ環境へ舞い戻るための翼を手に入れた。

場に出た途端最大4ドロー、水以外という条件付きではあるものの色の噛み合いが非常に良く、蒼き団長 ドギラゴン剣、単騎ラフルルを引っ張ってくることができ、それに止まらず音精 ラフルルのチェンジ元にもなるという十分すぎる理由からアクアン・メルカトールはクローシスバスター、5cバスター共に採用された。
この2枚のおかげで段違いに安定するようになったドギラゴン剣はみるみるうちに力を取り戻し環境トップへと復した。

新4弾 誕ジョー!マスタードラゴン!!~正義ノ裁キ~、誕ジョー!マスター・ドルスザク!!~無月の魔凰~

永遠とも思われるほど長く混沌とした環境はある一報によって終焉へと誘われた。
2018年3月1日、ドギラゴン剣を支えてきた単騎連射 マグナム音精 ラフルル裏切りの魔狼月下城超次元 ガロウズホールなど8枚がプレミアム殿堂入り、殿堂入りした。
多くのデッキが改変を余儀なくされ、絶望に暮れた。
しかしドギラゴン剣はその中にも希望を見出すことができた。

”龍装” チュリス、このカードが全てを解決した。
今まで単騎ラフルルを揃えるためにじっくりと隙を窺っていたドギラゴン剣が3ターン目に牙をむくようになりドギラゴン剣というデッキの在り方を変えた。
プラチナ・ワルスラS月光電人 オボロカゲロウといったハンドの質を上げるカードを採用し赤青ドギラゴン剣というデッキタイプが確立された。
殿堂施行から10日後に行われた「デュエル・マスターズ 日本一決定戦2017」では優勝、準優勝を掻っ攫い使用率は全体の25%と納得の結果となった。

双極篇 第1弾 轟快!! ジョラゴンGo Fight!!

”龍装”チュリスの登場によって三度環境トップへと上り詰めたドギラゴン剣には懸念があった。

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アナカラー(水自然闇)シャコガイル、黒単デスザークの存在である。
”龍装” チュリスのスピードにも対抗し得る怒流牙 佐助の超人斬隠蒼頭龍バイケン、革命チェンジすらも許さない卍 デ・スザーク 卍のタップイン。
その2つに対抗すべく生み出されたのが記憶にも新しい「DMGP 6th」にて劇的なお披露目となったトゥリオバスターである。

原始 トゥリオでハンドリソースを稼ぎ、奇石 ミクセルで相手の卍 デ・スザーク 卍蒼き団長 ドギラゴンを牽制し、かの単騎ラフルルを彷彿とさせる単騎連射 マグナムジャミング・チャフで受けを無力化し、さらに龍装者 バルチュリスで過剰打点を作り出す。
もしまだその詰め将棋のように緻密に考えられた戦いを見ていないという人がいるのであれば、ぜひともタカラトミーの公式youtubeチャンネルから見てみよう。

 

発売から早2年。数々のドラマを生み、数々の歴史を紡いできた蒼き団長 ドギラゴン剣というカード。
デュエル・マスターズが続く限り、そしてデュエル・マスターズをプレイする人がいる限りドラマは生まれ、歴史は紡がれる。
今これを読んでいる間にも見知らぬ場所で新たなドラマが生まれているだろう。

そして、新たなドラマを生み出すのは君かもしれない。